2005 年 2005 巻 785 号 p. 785_15-785_25
近年の廃棄物処分量の増大に伴って, 満杯となり埋立てが完了する処分場が増加しているが, 処分場廃止後の有効利用に際しては, 地盤強度の不足と廃棄物に含まれる重金属の溶出の問題が課題とされている. 本研究では, 既存処分場に対して地中を加熱することにより, 焼却灰の自硬作用の促進を図り, 地盤の強度増加, 重金属を不溶化する地盤改良工法について提案している. そこで, 各種条件下で加熱養生した焼却灰供試体の一軸圧縮試験および溶出試験を行い有効性を検討した. その結果, 加熱養生条件により強度増加ならびに重金属の不溶化効果は異なり, 最適な養生条件下では極めて大きな効果があることを確認し, 本工法の有効性を示した.