土木学会論文集
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和文論文
液状化砂の流動特性に関する実験的研究
濱田 政則
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2005 年 2005 巻 792 号 p. 792_13-792_25

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抄録

重力場と遠心載荷場における模型地盤の流動実験により液状化砂の流動特性を実験的に明らかにした. 模型地盤の層厚を変えた重力場の流動実験から, 液状化砂がせん断ひずみ速度の増大につれて粘性係数が低下するいわゆる擬塑性流体あるいはビンガム流体としての性質を示すこと, また粘性係数が模型地盤層の1.3~1.6乗に比例して増大することを示した. さらに, 遠心載荷場で遠心加速度を変化させた流動実験から, 重力場の模型実験と同様, 液状化砂の粘性係数がせん断ひずみ速度の増大により低下すること, および遠心加速度の1.6~1.7乗に比例して増大することを示した. これらの実験結果は実地盤の側方流動による地表面変位の予測および基礎構造に作用する流動外力の評価に関して有用な基礎的知見を与えると考えられる.

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© 2005 公益社団法人 土木学会
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