土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
和文論文
通水孔を有する鋼矢板壁の透水性状とその評価手法に関する研究
田中 宏征日下 裕貴岡本 政信
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 2005 巻 792 号 p. 792_143-792_158

詳細
抄録

鋼矢板の用途の多様化に加え, 環境問題への関心の高まりが相まって, 透水性鋼矢板や排水機能付き鋼矢板に見られるように通水性を確保するための孔部を設けた使用例が増加している. しかし, これらの開口部を有する鋼矢板壁の通水性状は十分に解明されておらず, 実用的な評価法が確立されていないのが実情である. そこで, 開口部を有する壁体の通水性状について透水試験や浸透流解析を行い, 開口率や開口部配置, 壁厚の影響を考慮した評価手法を提案し, 透水性鋼矢板が地下水の流れに及ぼす影響について考察を行った. さらに, 提案手法を液状化対策に用いられる排水機能付き鋼矢板へ適用して周辺地盤における過剰間隙水圧の発生・消散解析を行い, 振動台実験結果との比較を通して妥当性, 適用性を検証した.

著者関連情報
© 2005 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top