土木学会論文集
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和文論文
平均費用法に基づいた橋梁部材の最適補修戦略
貝戸 清之保田 敬一小林 潔司大和田 慶
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2005 年 2005 巻 801 号 p. 801_83-801_96

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抄録

本研究では, 橋梁部材の維持・補修のために必要となるライフサイクル費用を, 割引率を用いずに平均費用を用いて評価する問題をとりあげる. その際, 橋梁を半永久的構造物として位置づけることにより, 構造物のライフサイクルの目標年度や現時点における橋梁部材の健全度に影響を受けないような平均費用評価が可能になることを明らかにする. また, ある将来時点までに発生する期待累積ライフサイクル費用が初期の劣化状態に依存する相対費用と毎年等価に発生する年平均費用に分解できることを示す. さらに, 本研究で提案する平均費用法に基づいた最適補修戦略を求めるために, 割引率を用いないマルコフ決定モデルを適用する. 最後に, 現実の橋梁部材のアセットマネジメント問題を対象として平均費用法の有効性を実証的に検討する.

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© 2005 公益社団法人 土木学会
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