2005 年 2005 巻 803 号 p. 803_81-803_89
横越流堰の越流量を予測するには, 流量係数を定量的に把握する必要がある. 流量係数のパラメータは, フルード数, 相対堰高, 相対堰長および相対水深の4つである. 既往の研究では, 同時に複数のパラメータを変化させた実験を行っているため, 得られた流量係数は複数のパラメータの影響を受けているにも関わらず少ないパラメータで定式化している. これは, 4つのパラメータを系統的に変化させることが困難だからである. 近年, 相対水深の影響が微少であることが実験的に解明された. 本研究では相対水深を一定とし, フルード数, 相対堰高および相対堰長の3つのパラメータを系統的に変化させて, 実験を行った. その結果, 4つ全てのパラメータを考慮した流量係数の定式化に成功した.