本論文は確率理論によつて短時間の降雨強度式を算定する方法を提唱し, これを確率降雨強度式と呼ぶことにした。ついでこの方法を本邦主要都市に適用した結果, 日本における短時間降雨強度式に関する新しい公式を提示した。その式はI=a/(b+√t) でIは降雨強度 (mm/hr). a, bは常数, tは継続時間 (min) である。これらの常数と式型は本邦の東北地方, 仙台市より沖繩島, 那覇市まで26都市の降雨資料によつて決定したものである。この式は小流域の河川洪水流量算定にも応用でき, 特に都市下水道の雨水流出量の算定にはラショナル式によつて有効に適用することができると思われる。