1959 年 1959 巻 64 号 p. 66-72
リグニン系材料, すなわち亜硫酸パルプ廃液, またはその抽出物に助材として重クロム酸塩, 硫酸アルミニウム, または塩化第二鉄を加えて, それらの添加混合によつて土を安定処理する新しい方法が, わが国の有機質火山灰土について, ソイルセメント法のおよぶことのできない高い適応性を持つことを見出し, かつその土質工学的安定効果を明らかにした。次に地盤に対する薬液注入の新しい方法として, 試験室における基礎的実験の結果をのべ, その実用性のあることを示した。