土木学会論文集
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高炉セメントの使用方法に関する研究
丸安 隆和水野 俊一小林 一輔
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1959 年 1959 巻 65 号 p. b1-b29

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抄録

本文は高炉セメントを用いてコンクリートを造る場合に生ずるいろいろな問題についての研究結果を述べたものである。用いたセメントは高水滓高炉セメント (水滓混和率60~70%) 及び低水滓高炉セメント (水滓混和率35~45%) で, 実験の結果からつぎのようなことが結論できる。
(1) 高炉系セメントを用いたコンクリートはスランプを一定にするための単位水量は普通ボルトランドセメントの場合よりも減少することができる。
(2) 高炉系セメントを用いたAEコンクリートでは, 普通ポルトランドセメントを使用したものに比べ, 一定の空気量にするためには単位AE剤量が多くなるようである。
(3) 高炉セメントを使用したコンクリートでは, 初期養生を特に注意して行わなければならない。
(4) 強度の発生が普通ポルトランドセメントよりも遅いから, 型わくとりはずしの時期その他に注意しなければならない。
なおこれらの実験から, 高炉セメントを使用するときのコンクリートの配合設計に必要な事項をまとめた。

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