土木学会論文集
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鋼薄肉矩形断面のねじれ実験および理論的検討
島田 静雄
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1965 年 1965 巻 114 号 p. 17-33

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抄録

SS41 と SM50A の二種の鋼種で, 板厚6.4mm, 幅 21cm, 高さ21~ 66cm, 長さ 175cmの閉じた矩形断面を溶接で作り, これに純ねじりを加えて耐荷トルクを実験で求めた。耐荷トルクは鋼板のせん断応力度が降伏点に達したときに生じ, SS41 /SM50 でτy=1450/ 2280kg/ cm2を字得た。板幅が大きくなると破壊は板の局部座屈で生じた。座屈を生ずる限界の板厚・板幅比は SS41/ SM50 でそれぞれ b/t= 72, 58 である。鋼材のせん断剛性係数は SS41/ SM50 で, それぞれ8.0/ 8.4× 105kg/ cm2 を得た。見掛けのねじれ剛度は, 計算値に対して約6~9%大きい。
理論的な検討は, 見掛けのねじれ剛度という立場と, 板の拘束縁における局部応力の二通りの立場から検討し, 実験値との数値的な比較を試みた。

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