土木学会論文集
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1965 巻, 114 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 山本 宏
    1965 年 1965 巻 114 号 p. 1-7
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    本論文では, 水平面内で円弧状をなすはりに垂直に荷重が作用する場合を取り扱うこととする。このような円弧状のはりに対するたわみ角式を誘導し, ついで, このたわみ角式を用いてモーメント分配法を考える。
  • 河上 房義, 小川 正二
    1965 年 1965 巻 114 号 p. 8-16
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    本文は, 締固めた土の供試体に, ある回数 (最大100000回) までくり返して一軸圧縮応力を加えた後, 応力制御の方法で, 一軸および三軸圧縮試験を行ない, くり返し応力を受けている間の供試体の挙動から図一1に示すような, レオロジー模型を定め, この模型の性質と圧縮試験における応力 (σ) とひずみ速度 (dε/ dt) との関係とを比較して, 土の弾性係数と降伏応力とを簡単に求める方法について述べ, さらに弾性係数と降伏応力とにおよぼす土の種類, 含水比, 締固め密度, くり返し応力度, 載荷回数の影響ならびに圧縮時におげる側方拘束の降伏応力におよぼす影響について述べたものである。
  • 島田 静雄
    1965 年 1965 巻 114 号 p. 17-33
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    SS41 と SM50A の二種の鋼種で, 板厚6.4mm, 幅 21cm, 高さ21~ 66cm, 長さ 175cmの閉じた矩形断面を溶接で作り, これに純ねじりを加えて耐荷トルクを実験で求めた。耐荷トルクは鋼板のせん断応力度が降伏点に達したときに生じ, SS41 /SM50 でτy=1450/ 2280kg/ cm2を字得た。板幅が大きくなると破壊は板の局部座屈で生じた。座屈を生ずる限界の板厚・板幅比は SS41/ SM50 でそれぞれ b/t= 72, 58 である。鋼材のせん断剛性係数は SS41/ SM50 で, それぞれ8.0/ 8.4× 105kg/ cm2 を得た。見掛けのねじれ剛度は, 計算値に対して約6~9%大きい。
    理論的な検討は, 見掛けのねじれ剛度という立場と, 板の拘束縁における局部応力の二通りの立場から検討し, 実験値との数値的な比較を試みた。
  • 山本 元, 高木 薫
    1965 年 1965 巻 114 号 p. 34-55
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    従来わが国のトンネル工事においては, 支保工は外力を一時的にささえる仮設構造物とし, コンクリート覆工こそが主要な外力を永久的にささえる本構造物であるとし, 現在でも一般にはこのような考え方が通用している。ところが近年になって鋼支保工が普及発達しコンクリート覆工の中に埋め込まれるのがトンネル工事の常態となってきた。このようなトンネル工事の実態から見れば, 鋼支保工こそが, 主要な外力を一時的にも永久的にもささえていく重要な本構造物となっており, コンクリート覆工は, 大きい地山の外圧などを直接ささえるものではなく, 主として内張りや保護補強の役割りをうけもっ補助的な構造物に転化したと見るのが論旨である。この論文の前半では, 上述の趣旨を, トンネル工事の歴史的発展から導きだし, 現在のトンネル施工の実態を詳細に考察してこのように考えなければならないことを理論的に主張した。
    つぎに論文の後半では, 鋼支保工とコンクリート覆工とが掘削と相互に関連してどのような働きをしているかを, 実際のトンネル施工現場 (栗子国道中野第1トンネル工事) において, 工事中はもちろんのこと完成後も長期にわたって, 総合的な観察と考察, 変位測量, ひずみ測定などの現場実験実測調査によっ追跡し解析して, このような新しい考え方が, この一つの実際例では基本的に正しいことを証明した。
    最後に現在一般に行なわれているトンネルの設計施工の欠陥と不利を指摘し, 上述の新しい考え方に立っことが合理的であり災害事故も少なくし安全有利であることを証明した。ここに述べた実測はある一実例についてであるから, 今後いろいろな場合の実測調査を数多く集積して研究を深めていくならば, トンネル工事の実態と原則にますます正確に近づいていけるであろう。
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