1993 年 1993 巻 460 号 p. 103-111
本研究は, FRPで補強したPC部材の曲げ靱性を改善することを目的として行われたものである. まず, FRPでコンクリートを拘束することにより, コンクリートの圧縮応力―ひずみ性状が鋼材のように靱性的な性状になることを実験的に確かめた. 次に, 通常のRCにおける曲げ降伏型の考え方とは逆に, FRPで拘束されたコンクリートの塑性変形性能に期待して, 部材に靱性を付与できるかどうかを実験的に明らかにするとともに, 解析的にも検討を加えた.