1993 年 1993 巻 460 号 p. 113-122
三軸拘束を受けるコンクリートの非線形挙動から, 弾性ひずみエネルギーの保存能力を実験的に抽出し, コンクリート連続体に導入される損傷の評価と定式化を行った. 弾性エネルギー吸収能の観点からは, 1) 三軸拘束度の大小に関係なく, 体積弾性成分に力学的損傷は現れないこと, 2) せん断弾性成分にのみ, 弾性エネルギー吸収能の低下が載荷経路に応じて導入されることが判明し, この低下率を弾性ひずみ不変量の履歴に応じて表現することに成功した.