開水路乱流の基本的構造は実験室での高精度の実験データからほとんど明らかにされてきたが, これらの実験ではレイノルズ数Re≒104程度と比較的小さいため, これが高レイノルズ数の河川乱流にまで適用できるかは不明である. そこで, 本研究では3成分電磁流速計を用いて琵琶湖疎水 (Re=8×105) と愛知用水 (Re=6×105) で乱流計測を行い, 2次流セル群 (並列らせん流) と自由水面近傍の2次流が実河川の流れにおいても存在することをはじめて示した. これらの河川の二次流の特性は実験水路のものとよく一致した.