1995 年 1995 巻 515 号 p. 55-65
複断面開水路は, その断面にコーナ部とエッジ部とを有し, その特異な乱流構造より興味ある流れを形成する. その一つとして, 低水路と高水敷境界部からの斜昇流 (第二種二次流れ) の存在が実験より指摘されている. 本研究は, この複断面開水路流れをレイノルズ応力モデルを用いて解析することを目的とする. 同時に, 主流方向渦度輸送方程式の各項を検討することよりその生成機構についても検討を加えた. その結果, 本手法により複断面開水路流れに特徴的な現象を比較的良好に予測することができ, 同時に縦渦生成機構を定量的に解明した.