中央切欠き試験体 (構造鋼材JIS SM520B) を用いて, き裂開閉口現象を観察した. 疲労き裂先端近傍に生じる残留塑性変形が荷重の相互干渉効果の要因であるとするき裂閉口概念 (crack closure concept) に基づいた解析モデルを用いて, 疲労き裂開口応力を算出し, 有効応力拡大係数範囲ΔKeffを求め, 疲労き裂進展速度との関係を算定した. 解析結果を過荷重条件下での試験結果と比較した. さらに, 荷重の相互干渉効果を検討するために, 様々な荷重条件下での疲労き裂進展寿命を計算した.