本研究は, 圧縮, 曲げ, および, ねじりの代表的な組合せ断面力を受ける薄肉補剛箱形断面の終局状態に至るまでの挙動, ならびに座屈・終局強度特性について, 実験的な立場から検討を加えたものである. また, 別途, 理論的研究によって導かれた圧縮, 曲げ, および, ねじりが単独に作用した場合のそれぞれの耐荷力曲線, ならびに, これらの組合せ断面力が作用したときの終局強度相関曲線の妥当性を実験データをもとにして検討している. さらに, 道路橋示方書に基づく許容強度曲線, および許容強度相関曲線, ならびに上述の耐荷力曲線, また終局強度相関曲線を安全率1.7で縮尺した許容強度曲線, および許容強度相関曲線と実験結果とを比較し, これらの曲線の妥当性についても若干の考察を行っている.
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