抄録
標準活性汚泥および嫌気好大式活性汚泥を用いる揮発性低級脂肪酸 (VFA) からのポリヒドロキシアルカノエイト (PHA) の生産を検討した. 嫌気好気式活性汚泥は, 酢酸から吉草酸までのVFAから, 2から4のユニットで構成される共重合体を乾燥汚泥重量当たり7.8から18.2wt%の高い含量で合成した. さらに, 嫌気好大式活性汚泥は酢酸を含む排水から, 培養6から12時間内に炭素数4, 5, 9, 10のユニットで構成される共重合体を40wt%以上の高い転換率で合成した. これらの結果から, 嫌気好気式活性汚泥を用いたPHA生産型排水処理の構築の可能性が示唆された.