土木学会論文集
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魚類食品工場の濃厚醤油廃水のUASB法処理におけるスタートアップおよびグラニュール細菌相構造の解析
張 振家深川 勝之浮田 正夫中西 弘
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1995 年 1995 巻 521 号 p. 173-180

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抄録
UASB法により魚類食品工場の濃厚醤油廃水を処理するにあたって, スタートアップおよびグラニュールの細菌相構造について研究を行った. 用いたグラニュール種汚泥はグルコースを主成分とする合成廃水で培養したものであった. スタートアップが完成した後には, 温度35℃, TOC負荷10~12kg.m-3.d-1の運転条件においてTOCおよび脂質の除去率がそれぞれ60~70%および30~50%程度であった. 人為的な撹拌を行わない条件下では, スラッジベッドの高さ方向でグラニュールの構造が異なり, 上部のグラニュールは主に Methanothrix sp. 細菌にようて構成されているのに対して, 下部のグラニュールでは多層構造が見られ, その表層は主に球菌と短桿菌, 中心部分はほとんどMethanothrix sp. であることが分かった.
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