抄録
本研究では, 設計交通量の区分がL, A交通に該当するアスファルト舗装や簡易舗装などの軽交通道路で路床の改良工事をともなう区間を対象として, そこにフライアッシュ・排煙脱硫スラッジ・消石灰混合材料を用いた単一層の路盤を築造した場合の強度, 支持力の経時変化や路面性状の推移を調べた. 試験舗装に先立って室内で実施した動的載荷試験の結果ならびに現場計測の結果から, 混合材料の水分量および締固め度が最適条件に近い状態であれば, このような構造断面を有する舗装であっても沈下や支持力低下に起因する損傷が早期に発生する恐れはなく, また, 交通荷重を分散して路床へ伝達する機能は損なわれないことが確かめられた.