土木学会論文集
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破砕性粗粒火山灰土の繰返し非排水変形
強度特性に及ぼす応力履歴の影響
三浦 清一八木 一善川村 志麻
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1996 年 1996 巻 547 号 p. 221-229

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抄録
本研究では、数種の粗粒火山灰土の過圧密による繰返し非排水せん断挙動の変化を調べた. 得た結論は次のようである. 1) 粗粒火山灰土の過圧密による繰返し非排水せん断強度の変化割合Rsは, 通常の砂と同様に過圧密比のみによって表現できる (Rs=(OCR)m). なおこの関係は, 任意の繰返し回数, 任意の両振幅軸ひずみにおいて成立する. 2) 過圧密によってもたらされるこのような液状化強度の変化は, 構成粒子の脆弱性によって異なる. すなわち, 破砕性火山灰土では極めて高い強度の増加率 (m) を示すが, 非破砕性火山灰土では通常の砂と同程度のm値となる. 3) 脆弱な粒子から構成される粗粒火山灰土であっても, 有効応力の低減する繰返し非排水せん断過程ではその粒子破砕はほとんど無視できる.
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© 社団法人 土木学会
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