土木学会論文集
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嫌気性細菌による糖類排水の水素発酵特性の比較
沈 建権李 玉友野池 達也
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1996 年 1996 巻 552 号 p. 23-31

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抄録

本論文は, 嫌気性細菌による糖類排水の水素発酵特性に及ぼす基質の種類と水理学的滞留時間 (HRT) の影響を解明することを目的として, グルコース, ラクトース, ショ糖及びデンブンをそれぞれ基質とし, HRTを変化させた連続実験を行い, 動力学的解析を加えたものである. 各種糖類排水に対して水素発酵のための最適HRTはそれぞれ6.0~8.0時間の範囲にあった. この条件においてグルコース, ラクトース, ショ糖及びデンブンからの水素収率はそれぞれ9.33mmol-H2/g-glucose, 11.01mmol-H2/g-lactose, 9.29mmol-H2/g-sucrose および10.03mmol-H2/g-starch であって, COD除去率はそれぞれ30~40%程度であった. バイオガス中の水素含有率は40%程度に達していた. 水素発酵反応の化学量論式および動力学定数も決定された.

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