土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
スカラップを有する厚板I型断面桁現場溶接継手部の疲労強度
南 邦明三木 千壽舘石 和雄
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 1997 巻 577 号 p. 121-130

詳細
抄録

I型断面桁を現場溶接する際, ウエブにスカラップを有するディテールとなるが、スカラップが存在することよりせん断変形が生じ局部的な応力集中が発生する. このため疲労強度の低い継手であり, JSSCの疲労設計指針ではこのディテールをG等級としている. 本研究では, 特にせん断の影響に着目するため複数のジャッキで位相を変えてせん断力の方向が変わるように載荷し, 少主桁橋の現場溶接を想定し厚板フランジでの疲労強度を確認した. また, 疲労強度を向上させるため, 廻し溶接部をグラインダー仕上げすることによる効果を明らかにした. これらの結果より, スカラップを有するI型断面桁を現場で溶接する構造ディテールの設計・製作上考慮すべきことがらを明確にした.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top