土木学会論文集
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暴風時質量付加型超長大吊橋の検討と試設計
中崎 俊三山口 宏樹
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1998 年 1998 巻 584 号 p. 295-305

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抄録

暴風時質量付加型吊橋は, 暴風時のみ一時的に海水などの質量を箱桁断面中央に付加して耐風安定性を向上させようとするもので, 構造力学的方法に分類される. 本論文では, まず, 質量付加位置を種々変えて耐風安定性に最も効果的な位置を求めた. そして, それをもとに試設計を行い, 従来型吊橋と比較を行った. その結果, 本型式は他の構造力学的方法とほぼ同等な耐風効果が認められるとともに, 従来型式に比べてかなり経済的になることが判明した. また, 有風時に生じる変形に起因した剛性変化は, 質量付加型吊橋を更に有利にする傾向が認められた. 解析方法は高次のたわみモードを考慮した拡張 Bleich 理論と直接積分法の異なる二法を適用している.

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