抄録
本研究では, 土地分級結果に基づいた土地利用の配置過程を支援するモデルの開発を行った. ここではこの配置問題を最適化問題としてとらえ, Hopfield 型ニューラルネットワークを解法として適用した. また土地利用配置問題では, 厳密な制約条件よりむしろ柔軟性を持った制約が現実的なため, 制約条件にメンバーシップ関数を応用したファジィ制約を取り入れた. 現実問題を模した数値実験よりモデルの実用性について検討を行ったところ, 以下の結果が得られた. (1) ファジィな値で配置案を表現できることにより, 柔軟性のある土地利用計画を提案でき, 同時にモデル終了の問題を解決できた. (2) プランナーの計画目標として設定した一定の重みパラメータの関係のもと, 複数の類似した代替案の比較検討力河能なモデルを開発できた.