土木学会論文集
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発破による爆破点近傍岩盤の損傷に関する一考察
手塚 昌信蓮井 昭則工藤 洋三中川 浩二
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1998 年 1998 巻 602 号 p. 139-144

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抄録
本研究では発破による岩盤の損傷程度を把握するために, 発破後の破断面近傍岩盤をはぎ取り, 発破によって岩盤中に発生した亀裂を目視観察し, さらに岩石の弾性波速度を測定した. その結果, 実験を行った限られた条件に対してではあるが, 以下のような知見を得た. 発破面から30cm以内のごく近傍岩盤では, 岩盤は全体的に細かく破砕され崩落が発生する. 発破面から50cm程度までは, 部分的に細かく破砕された領域がみられ, 一部の岩石においてP波速度が発破前に比べて低下する. 50cm~1m程度までは発破孔の方向に伸びる長い亀裂が発生したが, 岩石のP波速度の低下はみられない. また, 1mより遠方では亀裂の発生など発破の影響はみられなくなる.
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© 社団法人 土木学会
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