土木学会論文集
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コンクリート構造物の凍害発生要因に関する研究
山下 英俊堺 孝司佐伯 昇
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1998 年 1998 巻 602 号 p. 93-105

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抄録

コンクリート構造物の凍害は, コンクリートが硬化する前に発生する初期凍害と硬化後に発生する凍害の2つに分けることができる. 初期凍害は, 養生方法の改善や耐寒剤の開発によりあまり見られなくなった. また, 硬化後の凍害についても, AE剤の使用や適切な配合の選択により防止することが可能となった. しかし, まだ多くのコンクリート構造物で凍害による劣化が起こっていることも事実である. 本研究では凍害の発生要因の体系化を試みるとともに, コンクリート橋を中心とした253の構造物の凍害調査にもとづき, 凍害劣化の現状とその形態について整理した. さらに, AEコンクリートにおいて凍害が発生している現状を踏まえ, 室内試験によってその原因について検討を行った. また, 各種要因による凍害劣化予測法を提案した.

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