1999 年 1999 巻 612 号 p. 379-384
本稿は, 1質点系構造物の非線形動的応答解析に用いる復元力特性について, 模型実験結果に基づきバイリニアモデル, 2パラメータモデルのそれぞれを円形断面鋼製橋脚 (鋼管柱) に適用する場合の適切なモデル設定法を検討したものである. 検討の結果, バイリニアモデルにおいては, 繰り返し載荷実験の履歴吸収エネルギーと近似するように降伏点座標を設定することにより, また, 2パラメータモデルにおいては, 繰り返し作用によるひずみ硬化の影響を考慮した復元力モデルのタイプを適用することにより, ハイブリッド地震応答実験の結果に近似する解が得られた.