1999 年 1999 巻 613 号 p. 137-146
本研究は, 細骨材の粒子形状や粒度分布および多孔性の程度などに影響されることなく, 細骨材の表乾状態における吸水率を安定して決定することのできる新しい試験方法の開発を目的としたものである. この試験方法は, 細骨材粒子の表面水の有無により, 試験時に添加した粒状の電解質が溶解するか否かによって, 試料の電気抵抗値が顕著に変化することに着目したものである. なお, この方法は, 表乾状態の試料を調整することなく, 吸水率を決定できる方法である.
この結果, 細骨材の吸水率は, その物理的性質が様々に変化した場合や, スラグ細骨材のように金属成分が多く含有されている場合でも, 含水率による電気抵抗値の相対的な変化から決定できることを述べている.