1999 年 1999 巻 613 号 p. 147-164
外ケーブル方式の単純桁, 連続桁, 連続ラーメンPC橋を対象モデルに, それらの終局時の曲げ挙動を把握するために材料非線形性と幾何学的非線形性を考慮した解析を行った. その結果を踏まえて, 構造別に曲げ耐力算定用の外ケーブル応力度増加量の簡易算定式を提案した. また耐荷力向上, 走行性改善を図って, 既設単純桁橋を外ケーブル補強により連結桁とした構造について, 非線形解析を行った. その結果, 同構造の曲げ破壊に対しては, 線形解析によって断面力を算定した場合には安全度がかなり不足していたが, 非線形解析によればモーメント再分配が顕著に生じることにより, 安全性が満足されるという特性が判明した.