1999 年 1999 巻 613 号 p. 269-276
SiGMA 解析によってAE発生源のモーメントテンソルを求めれば, クラックの発生機構に関する定量的な情報を得る事ができる. 特にクラックの方向が決定しうる点に特徴がある. 一方, 線形破壊力学においては, 最大周方向応力の方向に混合モードクラックが進展することが認められている. そこで, セメント系固化材料のクラック進展実験において, SiGMA解析で得られたクラックの進展方向から応力拡大係数を評価することを試み, その値の変動から破壊課程を考察した.