土木学会論文集
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土地利用特性の河川水質に及ぼす影響
大阪府石川流域
平田 健正井伊 博行長谷部 正彦江種 伸之坂本 康粂川 高徳西山 幸治酒井 信行岩崎 宏和
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1999 年 1999 巻 614 号 p. 97-107

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抄録
石川流域の森林が分布する上流部では, 降水の多くは直接流出せずに, 地下に浸透してから流出することが酸素同位体比から推定された. そのため, 降水量が変動しても水質は大きく変化しなかった. また, 和泉層群が分布する河川水の硫酸イオンは地層から供給されたことが硫黄の同位体比によって推定された. 領家複合岩類が分布する河川水には, 土壌中の炭酸ガスと長石の反応をとおして, カルシウムイオン, 重炭酸イオンが供給されたことが推定された. 水田・畑地では, 肥料によって, カルシウムイオン, 重炭酸イオン, 硫酸イオン, 硝酸イオンが, 住宅地では生活排水によって, 塩素イオン, ナトリウムイオン, カルシウムイオン, 重炭酸イオン, 硫酸イオン, 硝酸イオンが河川水に供給された.
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