土木学会論文集
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災害時における住民への情報伝達シミュレーションモデルの開発
片田 敏孝及川 康田中 隆司
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1999 年 1999 巻 625 号 p. 1-13

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抄録
災害時においては, 被災地住民に避難や救急救命に関わる情報をいち早く伝え, 人的被害の最小化を図ることが重要である. 本研究では, 災害時の住民への情報伝達を円滑に行うための情報伝達環境整備のあり方を検討するため, 災害情報伝達シミュレーションの基本モデルを開発した. このモデルは, 住民個人の情報伝達行動を基本単位に構成された住民間情報伝達モデルであり, 災害時における住民の情報伝達行動特性が調査結果に基づき組み込まれている. また, この住民間情報伝達モデルは, それと連動して機能する災害情報システムや住民の自主防災組織による情報伝達などの機能追加が念頭におかれており, それらの基本システムとして, 応用の可能性は大きい. 本モデルは, 地域への適用により挙動の妥当性を確認している.
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