本研究では小地区レベルにおける家族類型別世帯主年齢別世帯数の推計方法を提案するとともに推計したデータを用いて旧仙台市の都市構造変化を分析している. 仙台市の行政区を対象として家族類型別世帯主年齢別世帯数を推計し, それを用いて推計精度の検討を行った. その結果, 良好な結果を得るとともに本手法の有効性を確認した. これにより, 小地区単位での詳細属性別世帯数に関して, 一定の精度を保ちつつ高い汎用性を持つ推計が可能となった. また, 国勢統計区を推計単位としてライフステージ別世帯数を推計し, それを用いて旧仙台市の居住特性変化を地区レベルで分析した. その結果, 旧仙台市では中心部は高齢化傾向にあり, 郊外に向かうに従い若年層が増加していることが分かった.