1999 年 1999 巻 626 号 p. 173-184
地震時の大規模な地盤変位により, 埋設ガスパイプラインは大きく変形する可能性がある. そこで, 特に変形が集中すると考えられる曲管部について, 限界状態までの面内曲げ変形実験および有限要素解析を実施した結果, ひずみレベルで20%以上の変形性能を有すること, またそのレベルまで有限要素解析が適用可能であることが分かった. 更に大規模な地盤変位に対する, 曲管部を有する埋設配管系の挙動について, 筆者らの提案した解析手法を用いて検討を行った. その結果, 配管系の中での曲管部の変形状態は, 実験にて検証した曲管要素としての変形特性と概ね一致することが分かった. 本手法により大変形領域までの定量的な耐震性評価が可能となった.