1999 年 1999 巻 631 号 p. 339-353
SD工法や高置換率のSCP工法と比べ, 低置換率のSCP工法によって改良された粘土地盤の力学挙動は, 砂杭と粘土両者の力学的相互作用の影響をより顕著に受ける. したがって, 本工法の適用に当たり沈下低減効果や杭間粘土の強度増加等を正確に評価するためには, 改良地盤内部での砂杭と粘土との力学的相互作用を解明する必要がある.
本論文では, 低置換率の砂杭が打設された軟弱粘土地盤に関する一連の模型実験とその数値シミュレーションを通じ, 圧密時における砂杭および粘土それぞれの力学挙動と改良地盤内部における応力分担機構について明らかにしている.