土木学会論文集
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1999 巻, 631 号
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  • 久保井 利達, 西田 一彦
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 1-12
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究はセメントで軟弱粘性土を安定処理する場合, 混合補助材として砕石粉を有効に利用できるかどうかの可能性を探ることを目的として行ったものである. その結果, 次のようなことが明らかとなった. 1) 対象粘性土の含水比の値にかかわらず, 一軸圧縮強度と配合含水比に対するセメント添加率の比は反比例の関係にある. 2) 配合含水比に対するセメント添加率の比から最適なセメントの添加量と砕石粉の混合量が決定できる. 3) 最適な砕石粉の混合率とセメント添加率は2つの実験式の直線の交点として, 図上から求めることができる. 4) 対象粘性土の含水比およびセメント添加率にかかわらず, 一軸圧縮強度は配合含水比の値35%前後でピークを示す. この値は粘性土の塑性限界値の約1.2倍程度の値にほぼ一致している.
  • 谷本 親伯, 國井 仁彦, 大友 譲, 小宮 国盛
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 13-23
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    世界の貴重な文化遺産であるエジプトの大スフィンクスは, 現在著しい風化・劣化が進んでいる. 筆者らは, 大スフィンクスの修復・保存のため風化・劣化の原因となる地質・気象・岩盤と大気の間の水収支等を解明するため, 種々な現地調査を実施している. 本論文では, 遺跡の風化・劣化調査への電気探査 (比抵抗法) の適用について検討した. その結果, 比抵抗の時間変化から, 岩盤内の水分の分布および移動が把握できた.
  • 下村 雅則, 今村 聰, 末岡 徹, 長藤 哲夫, 平田 健正
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 25-32
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    不飽和地盤中における揮発陛有機化合物の浸透現象およびガス拡散現象のメカニズムをカラム試験によって推定した. 保水性の高いローム土中を浸透する揮発性有機化合物の透液係数は飽和度に強く依存し, 珪砂や豊浦砂を用いた試験では, 飽和度の影響は比較的小さいことが確認できた. また, TCEガスの拡散実験から, 間隙率の等しい試料中でも試料の種類によりみかけの拡散係数が異なることを示唆し, 不飽和地盤中でのガス拡散係数の飽和度依存性を明らかにした.
  • 新納 格, 正田 要一, 蒋 建群, 栗林 栄一
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 33-48
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    粒子間力の物理学的考察と検証を行ったうえで, 室内試験で液体表面張力を調整した水溶液を混合土に添加し, 細粒分含有率, 締固め仕事量およびサクションの締固め密度等への影響を吟味した. その結果, 締固め密度は粒子間力と締固め仕事量の力関係で決定される結果を得た. 次に屋外試験を行い, 土中水の液体表面張力低下は地盤沈下量と沈下安定時間を減少短縮することを明らかにした.
  • 貝沼 憲男, 安田 登, 神藤 健一, 長瀧 重義
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 49-60
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    岩盤を対象とした止水工事の一種であるグラウチング工事の合理的かつ経済的な方法の確立が必要となっている. そこで, 我々はセメントにダム建設地点近傍に分布する自然発生材である土質材料 (細粒分の多いロームや粘土) を添加したグラウト (以下ソイルセメントグラウトと呼ぶ) を利用し, コスト削減と土質材料を使用することによるグラウトの品質向上とを目標に一連の研究を行った.
    そのうち, 本論文では, ソイルセメントグラウトの浸透・固化特性について, セメントグラウトと対比した室内実験により, ソイルセメントグラウトの止水グラウトへの適用性を検討するとともに, 使用するための検討手順や配合, 計画方法を提案した.
  • 高田 誠, 北村 良介, 北田 貴光, 冨山 貴史
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 61-69
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    鹿児島県内の沖積平野の表層地盤には, 背後のしらす台地の浸食・運搬・堆積作用を受けた“二次しらす”が厚く分布している. 本論文では, 新たな視点より二次しらす地盤の変形・強度特性を考察し, 鹿児島県沖積平野部の液状化特性について検討を加えている. 得られた主な結果は次のとおりである. (1) 二次しらす地盤では, 動的せん断応力比の深さ方向の低減が, 通常の砂質土地盤とは異なる. (2) 二次しらす地盤に固有な低減係数を導き, 得られたN値を2倍に評価することにより, 妥当な液状化ポテンシャルの評価が行える. (3) 鹿児島市内の液状化判定結果より, 中部地域は液状化の可能性が相対的に低く, 南部地域・海岸線・河川沿いでは相対的に高い.
  • 風間 基樹, 朴 燦燻, 柳澤 栄司, 内藤 秀信
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 71-81
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    揮発性有機塩素化合物による地下水汚染を効率良く修復するためには, 汚染源を特定することが重要となる. しかし, 必ずしも汚染源が地表から特定されるとは限らないのが現状である. 本研究は, 数箇所の観測井の濃度観測データから, 汚染源位置を推定する方法について検討したものである. 地下水汚染の広がりは, 2次元の移流・拡散現象に基づき非定常に変化するものとした. また, 推定の対象とした未知量は汚染源位置, 地下水の流向・流速, 汚染源濃度, 汚染開始時期, 汚染継続時間である. 観測データを最も説明できる最適なこれら未知数のセットを推定するため, 遺伝的アルゴリズム (GA) を用いた. 手法の妥当性を数値解析により確認するとともに, 実際の汚染サイトへの適用を試みた.
  • 岸野 佑次, 武 建勳
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 83-95
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本文においては, まず, Hill の安定条件の検討を行うために用いた粒状要素法による応力制御要素試験プログラムのアルゴリズムについて示した. つぎに, Hill の安定条件の理論的背景を明らかにするために, 動的仮想仕事の原理に基づく安定条件式の誘導とその考察を行った. 粒状体への適用性の具体的な検討は, 側圧一定せん断載荷シミュレーションで得られた2種の中途データを対象とする詳細な応力プローブ試験シミュレーション結果に基づいて行い, 塑性論における流動則とは微妙なずれが生じること, ならびに安定な硬化段階では, このずれのために Hill の安定条件が満たされることを見出した. さらに, 粒状体の安定性を詳細に論じるためには, 構成則に増分非線形性を取り入れる必要性もあることなどを考察した.
  • 佐藤 健, 板橋 一雄, 長谷川 英明, 熊崎 幾太郎, 若松 雅佳, 平岩 由夫
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 97-108
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ボーリング試料に対するふるい分け試験に基づいて, まさ土斜面の風化度判定を行った. 負の二項分布による粒度表現方法を利用しており, 鉱物組成や化学組成に着目した判定法も合わせて適用し, 結果の妥当性を検証した. 風化による粒度変化の規則性を確認し, 広範な斜面各部の風化度評価が, ふるい分析から比較的簡単に行えることを, 実例を引用しながら示した.
  • 花見 和則, 木村 定雄, 小泉 淳
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 109-120
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    首都圏の基幹地中送電線用洞道は, 近年トンネル位置の深層化に伴って硬質な地盤での施工が多くなっている. この自立性の高い地盤を対象にセグメントの新型継手として, セグメント継手面とリング継手面の双方に凸形をしたFRPを埋め込み, 一方, コンクリートには凹部を設けてこれと嵌合させる構造 (FRP-Key 継手) を研究開発した. このFRP-Key 継手は, せん断力の十分な伝達機能を確保するとともに, セグメント組立時の調芯機能を有しているため, 現場でのセグメント組立時間の短縮が期待できる. またFRP-Key 継手の部材は型枠に設置してセグメント本体と一体成形できることから型枠製作費も抑制できる. 本論文はFRPの材料特性や各種継手試験に基づいたFRP-Key 継手の力学特性およびその継手の設計法について述べたものである.
  • 前野 祐二, 平田 登基男, 永瀬 英生, 山内 正仁, 三原 めぐみ
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 121-130
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    焼却灰は全国各地の焼却処理施設から排出され, 一般廃棄物として埋立処分されている. 国土の狭い我が国が, 焼却灰で埋立てられた跡地や焼却灰を有効利用することは不可欠なことである. また, 焼却灰には重金属など有害物質が含まれているので, 漏水特に保護シートの安全性が問題となっている. 焼却灰は焼却施設によって, 粒度分布, 組成が異なり, さらに同じ焼却施設であっても焼却される日により, 粒度分布の異なる焼却灰が排出される. また, その焼却灰には空き缶や陶磁器片などが含まれ, 大きな粒径のものも含まれる. そのため, 焼却灰の土質力学特性は十分に明らかになっているとはいえない. そこで, 本研究では, 礫分を含む焼却灰を試料として締固め試験, 中型三軸装置による圧縮試験, K0圧密試験, 三軸圧縮試験および平均主応力一定試験を行い, これらの実験結果と従来からの研究を比較しながら, この焼却灰の土質力学特性を明らかにした.
  • 京谷 孝史, 寺田 賢二郎, 欧陽 立珠
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 131-150
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    岩盤の力学特性は, 分布不連続面や多様な岩石で構成された複雑な構造に支配される. そのような構造は岩盤全体から見れば, その代表要素に含まれる微視的内部構造と位置づけられる. 微視的内部構造を有する材料の巨視的平均変形強度特性は均質化法によって評価することができる. 必要なデータは代表的内部構造を示す画像情報とそれを構成する岩石の力学特性だけである. この均質化操作によって岩盤は合理的に均質体に置き換えられ, 岩盤構造物の安定性が巨視的な立場からの極限荷重解析によって評価される. 本研究では, このような均質化法に基づき、岩盤の力学特性を多段階スケールからのアプローチによって評価する一連の解析手法を提案し, いくつかの例題を通してその有効性を検証している.
  • 田口 善文, 米山 秀樹, 笹尾 春夫, 香川 和夫, 相良 昌男
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 151-160
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    都市NATMと呼ばれる土被りの小さい未固結地山を掘削するトンネルにおいては, 地表沈下の抑制, 切羽の安定が重要な課題である. プレライニングエ法は切羽前方地山にあらかじめアーチシェル状の先受工を設置し, 地山のゆるみを抑制する工法である. 本論文は, プレライニングに作用する土圧を求めるために行った模型実験結果について述べる. 実験は剛性の異なる2種類のプレライニング模型の脚部支持ばねの強さを変化させて, プレライニングの沈下量と作用土圧, 軸力, 曲げモーメント等の関係を調べた. その結果, プレライニングの沈下・変形に応じて作用土圧は変化すること, 柔らかいプレライニングでは円周方向に均等な軸力が発生し, 鉛直方向と水平方向の作用土圧は一様な分布になることなどが分かった.
  • 風間 基樹, 鈴木 崇弘, 柳澤 栄司
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 161-177
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    筆者らは, 水平成層地盤の液状化を判定する手法として, 地震時に地盤中で費やされた累積損失エネルギーと地盤材料が液状化時に蓄えうる累積損失エネルギーを対比する方法を提案している. 本研究は, その方法の適用の際に必要となる強震時に表層地盤で費やされる累積損失エネルギーを等価線形地震応答解析から簡易に推定する方法について論じたものである. 提案手法の妥当性を検討するため, 神戸ポートアイランドの-28m以浅の地盤を対象として, 近年の大地震において観測された強震記録に対する地震応答解析を行い, 地盤各層に蓄積された累積損失エネルギーを評価した. また, 新たな液状化判定法の枠組みを示し, 累積損失エネルギーを外力の指標とすることの有用性を示した.
  • 平田 昌史, 飯塚 敦, 太田 秀樹, 山上 尚幸, 横田 善弘, 大森 晃治
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 179-192
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, ジオシンセティックスで補強された土構造物の力学挙動を合理的に説明することを目的としている. ジオシンセティックスと締固め土の力学的相互作用と補強効果の関連に注目し, 締固め土のせん断特性を考慮したモデル化を行っている. すなわち, 締固め土と等価と考えられるような過圧密粘土を想定し, 締固め土に対する一連の等体積一面せん断試験に基づき, 計算に必要な構成パラメータの決定方法を提案し, 2つの実大現場実験を, 有限要素法を用いてシミュレーションしている.
  • 小林 範之, 斉藤 悦郎, 畑野 俊久
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 193-203
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    山留め掘削工事における情報化施工管理は, 地質などの自然条件や施工条件などの不明確な点から生じる事前予測の不確実性を補い, 工事を安全に進めることを第一の目的として実施されることが多い. 一方, 施工中の計測データから得られる逆解析・予測解析次第では, 工事を合理的に進めることができ, その判断材料としても大きな意義がある. こういった情報化施工において, 逆解析および予測解析は非常に重要な役割を果たし, 高い信頼性が求められる.
    本論文は, 計測データに基づいた予測解析結果の信頼性評価方法を提案し, 実際の山留め掘削工事における予測解析結果の信頼性と設計変更におけるリスクを検討した.
  • 草深 守人, 武田 洋, 向上 拡美, 舎川 徹
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 205-220
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本文は異方性を示す岩石材料の降伏関数について考察したもので, まずはじめに, 等方性および異方性材料に対する既存の代表的な降伏関数の相互関係を整理し, 岩石材料に適用する上での問題点を指摘した. さらに, 複雑な異方性を示す岩石材料に対して, 従来の基本的な降伏関数の自然な拡張として与えられる新たな静水圧依存型の異方性降伏関数を提案した. この降伏関数は, 形式的には独立な応力成分に, 異方性に応じた係数を乗じることによって異方性を表現したものであり, 降伏曲面の大きさと偏差平面上の形状は共に静水圧応力に依存する. また, ごく一般的な一軸・三軸圧縮試験を用いて異方性降伏関数に含まれる材料パラメータを決定する方法が示された. 最後に, 異方性材料に対する試験結果と計算値の比較から, 提案する降伏関数が従来の降伏関数に比較して, 異方性の表現性に優れていることを示した.
  • 神田 政幸, 日下部 治, 竹村 次朗, Weeraya SAE-TIA
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 221-234
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    正規圧密粘土地盤上の盛土構築に関して, 盛土と粘土地盤間に設置された織布の補強効果を調べることを目的として粘土層厚と盛土幅の比を3種類変化させた遠心模型実験を行った. 実験では直接補強織布内の引張り力分布を計測し, 引張り力分布の時間的変化を詳細に調べ, その補強の時間依存メカニズムの理解のために圧密連成弾塑性FEM解析を行った. さらに特性曲線法を用いて補強による支持力増加を主応力の回転による支持力増加と結びつけた視点から解析を行い, 遠心模型実験との対比を行った.
  • 大津 宏康, 大西 有三, 水谷 寺
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 235-243
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    従来より, 斜面の安定解析では, その安定性の評価には安全率を規範とする手法が適用されてきた. しかし, この安全率を規準とした設計法の問題点は, 斜面の耐用年数及びコストを規準とした斜面の重要度について, 明確には評価していないことである. 本研究では, このような課題を解決する方法として, 従来の安全率規範に代わり, 機能設計の概念に基づき斜面の耐用年数・重要度を明確に評価するため, コスト次元で表現したリスクを規範とした, 斜面の設計法について提案するものである.
  • 今田 和夫, 柴田 徹, 中林 正司
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 245-256
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    阪神地域を中心に実施した11箇所の載荷試験結果, ならびに静的コーン貫入試験 (略称CPT) 結果を比較, 分析することにより, 実測したCPT値を直接用いた簡便な場所打ち杭の支持力推定式を提案した. この提案式は先端支持力度, および周面摩擦力度に対して, 各々支持力補正係数を導入して載荷試験結果との整合を計っている. その結果, 提案式により推定した支持力と載荷試験結果から得られる支持力との相関性は高いことを確認した. また, 提案式により推定した支持力は, レベルII信頼性設計法における安全性指標βが道路橋示方書に示された式により推定した場合よりも高く, 実用に足る精度と安全性を有することを明らかにした.
  • 呉 正林, 佐々木 康, 日下部 治
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 257-272
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    傾斜粘土地盤における杭基礎や矢板基礎の水平支持力特性を究明するため, 二次元問題として扱える矢板の室内模型載荷実験を実施した. 水平力を受ける杭や矢板の解析解は, 計算に用いる受働土圧分布が実状に近いほど精度の高い結果が得られる. 本研究では, 矢板への水平載荷実験時の模型斜面の挙動を基に, 矢板前面地盤の塑性化特性を検討し, 極限解析法の上界定理に基づく計算法を用い, 塑性化領域の極限地盤反力を検討した. さらに, この検討結果を用いて, 複合地盤反力法により矢板本体の荷重と変位の関係を解析した. この解析結果は実験結果とよい一致を示した.
  • 烏野 清, 麻生 稔彦, 荒巻 真二, 加藤 一志
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 273-281
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では急速載荷試験中の杭の振動を剛体振動とみなし, 弾塑性解析による動的挙動の解析法を提案する. 剛体振動解析で必要となる減衰定数は急速載荷試験から得られる荷重-変位関係より等価粘性減衰定数を算出した. また, 杭を支持する地盤ばねは地盤の非線形性を考慮してバイリニア型の完全弾塑性とする. この方法により計19本の実杭について急速載荷試験中の杭の挙動を解析したところ, 実測値と解析値は良い一致がみられた. さらに, 本研究では突出し杭の急速載荷試験結果における杭の弾性伸縮の影響および杭の振動における動的応答倍率の影響についても検討した.
  • 山川 優樹, 池田 清宏, 高橋 加代子, 樋口 雄一, 川崎 宏二
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 283-294
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    基礎の支持力問題や斜面の安定問題といった地盤工学の応用分野では, その簡便性や信頼性から, 極限解析に基づく算定式が古くから用いられてきた. しかし近年, より合理的な評価のためには, 進行性破壊や分岐の考慮が必要であるとの認識が広まりつつある. 本論文は, 遠心載荷実験を行うことにより基礎の支持力特性を求め, そのメカニズムを分岐理論により明らかにするものである. 基礎の支持力特性の3次元効果について考察すると共に, 漸近的分岐理論の手法を用いて, 荷重-変位曲線をもとに分岐現象の介在を検証し, 基礎形状などによる強度や破壊モードの変動が分岐現象として説明可能であることを示す.
  • 水戸 義忠, 菊地 宏吉, 工藤 圭吾, 小山 俊博
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 295-310
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    大規模地下発電所空洞の情報化施工を目的として, 空洞壁面に出現する不安定な移動可能ブロック (キーブロック) について, そのブロックが壁面上に一部露出した段階, すなわち移動可能となる前にその存在を予測する手法である「確率ブロック理論」が提案されている. この手法は切り羽後方あるいはベンチ上方における不連続面分布の決定論的データによって特定された危険箇所について, 予め求められている不連続面分布の確率論的データを用いて切り羽前方あるいはベンチ下方を予測することにより, 次段階の掘削に伴って移動可能ブロックが形成される確率を算出するものである. 本論文においては, 一般化した理論を説明した上で, 既設の大規模地下発電所において建設時に作成された空洞壁面展開図を用いて掘削シミュレーションを行うことにより, 確率ブロック理論の妥当性と適用性についての検証を行った.
  • 山崎 剛, 大塚 正博, 日下部 治
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 311-328
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    有楽町下部粘性土中の泥土圧式シールド工事の3断面において周辺地盤とセグメントの変位を長期に亘り計測し, 沈下の大半を占めるテールボイド沈下と後続沈下に着目して, 地盤変形挙動を分析した. その結果, テールボイド沈下から後続沈下へ移行する際の変化点はトンネル直上の鉛直歪みに着目すると判別し易いこと, テールボイド沈下区間における地盤変位はトンネル周辺においてトンネル中心に向う二次元弾性論による無限地盤中円孔周りの変位分布に類似した挙動を示すこと, 後続沈下区間における地盤変位はテールボイド沈下区間の変位方向に比ベトンネル下方に向って変位しておりトンネル肩部における圧縮歪みの増加が要因と考えられることが理解できた.
  • 西田 薫, 高村 透, 中島 雅之, 田中 洋行, 田中 政典
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 329-338
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ボーリング孔を用いないで比較的簡単に地盤の動的特性 (S波速度) を計測することのできるサイスミックコーン貫入試験装置を用い, 現地調査を行った. 2レシーバ型のサイスミックコーンを用いた測定では, 従来のダウンホール型のPS検層方式で得られる速度分布に比べて, 土質の変化に対応したより詳細な速度分布を得ることができた. また, 試験に伴うせん断ひずみの大きさは10-6~10-7程度であり, 球面波近似を用いて速度振幅の減衰曲線から求めた減衰定数hは室内繰返しねじりせん断試験で得られた減衰定数hとほぼ一致した. S波速度はせん断剛性を表す地盤の重要なパラメータであり, 本試験方法は一般的な地盤調査法として利用されることが期待される.
  • 小田 和広, 松井 保
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 339-353
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    SD工法や高置換率のSCP工法と比べ, 低置換率のSCP工法によって改良された粘土地盤の力学挙動は, 砂杭と粘土両者の力学的相互作用の影響をより顕著に受ける. したがって, 本工法の適用に当たり沈下低減効果や杭間粘土の強度増加等を正確に評価するためには, 改良地盤内部での砂杭と粘土との力学的相互作用を解明する必要がある.
    本論文では, 低置換率の砂杭が打設された軟弱粘土地盤に関する一連の模型実験とその数値シミュレーションを通じ, 圧密時における砂杭および粘土それぞれの力学挙動と改良地盤内部における応力分担機構について明らかにしている.
  • 神田 政幸, 竹村 次朗, 日下部 治
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 355-369
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では, 砂地盤中の単杭の水平地盤反力-変位関係 (p-y関係) を求めることを目的として, それぞれの深さにおいて杭に作用する地盤反力並びに水平変位を直接計測できる分割杭を開発し, これを用いた遠心模型実験により, 非常に小さな変位から杭径の50%以上の変位までのp-y関係を求めた. パラメータとして遠心加速度nすなわち, 杭の原型寸法を変化させ, これが深さ方向のp-y関係, 特に初期地盤反力係数khおよび極限地盤反力pmaxに与える影響について詳細に調べた. さらに, 単杭の杭頭水平載荷実験を実施し, これより得られた結果と分割杭の実験より得られたp-y関係を用いたシミュレーションとの比較を行った.
  • 緒方 辰男, 倉知 禎直, 古関 潤一
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 371-381
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    地盤変形特性の応力・ひずみレベル依存性が水平方向地盤反力係数の載荷幅依存性に及ぼす影響を検討するために, 原位置で行なった深礎孔内での水平載荷試験を非線形弾性FEMにより解析することを試みた. 原位置で採取した不撹乱礫質試料の三軸圧縮試験を実施して, 微小ひずみレベルからの変形特性の測定を行い, 地盤変形特性の応力・ひずみ依存性を定式化した. この地盤特性を用いた3次元FEMにより現場水平載荷試験をシミュレートし, また載荷幅が大きい場合のパラメトリックスタディを行った. その結果, 現場載荷試験で得られた荷重-変位関係を解析でも比較的良好に再現できることが分かった. また, パラメトリックスタディから, 水平方向地盤反力係数の載荷幅依存性は比較する変位レベルあるいは荷重レベルによって異なることが分かった.
  • 田中 邦煕, 新谷 洋二, 山田 清臣
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 383-396
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    近世城郭石垣には反りなどの三次元的な独特の形態が認められ, 視覚的に安定感を与えかつ工学的観点からも合理的な形態と考えられる. しかしこの形態の発生起源などは不明な点が多い. 筆者らは現存石垣の観察計測結果から, 石垣普請時に基礎や背面地盤等でかなり大きな沈下や変位が生じこれが石垣面に現れて, 石垣師たちがこの自然発生的な形態に対してより安定化し美的にも高度化する努力を続けるうちに, 高度な三次元形態へと進歩したと考えた. そして石垣断面解析にFEMなどを適用する手法を検討した後これを応用して, 石垣構築時に反りなどの形態と類似した形態が得られることなどを示し, 「石垣の三次元形態の起源は石垣普請時の変位変形であろう」とする一つの考え方を説明した.
  • 中川 光雄, 蒋 宇静, 江崎 哲郎
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 397-410
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    斜面, 基礎, 地下空洞などにおける岩盤の変形や破壊の大部分は, 岩盤中に存在する不連続面の幾何学的分布特性と単一不連続面の力学的挙動特性に大きく支配される. 一方, 不連続性岩盤に立地するこれら岩盤構造物の安定機構は, 既存不連続面の挙動のみならず, 載荷や掘削に伴い新たに発生する亀裂の挙動によっても大きな影響を受けると考えられる. 本研究では, 不連続体解析手法として個別要素法を用い, 既存不連続面のせん断プロセスと共に, せん断や引張による岩石基質部での新たな亀裂の発生および進展のシミュレーションを実現する解析的アプローチを提案する. そして, 幾つかの代表的な問題の理論解析による解との比較によりその妥当性を検証する. また, 不連続性岩盤構造物へ適用してその有効性を示す.
  • 山口 嘉一, 吉田 等, 綿谷 博之
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 411-425
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    近年, わが国では, ダム基礎地盤が軟岩や砂礫層で構成される事例が増えている. これら強度の小さい地盤に対しては, 設計時にその浸透破壊抵抗性を精度良く, かつ効率的に評価する必要がある.
    本研究では, 針貫入試験やピック貫入試験などの簡易試験および室内浸透破壊試験による既往調査から, 浸透破壊抵抗性が極めて小さいと評価されていた砂礫層に対して原位置浸透破壊試験を実施した. 原位置試験は, 結果の解析が容易な水平一次元流条件下で行った. ここでは, 原位置浸透破壊試験の方法と結果について報告するとともに, 既往の研究成果も踏まえて, ダム基礎地盤の浸透破壊抵抗性に対する調査方針を提案した.
  • 江崎 哲郎, 張 銘, 竹田 幹郎, 高橋 学, 坂井 健太郎
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 427-435
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    10-10m/s以下の極めて小さな透水係数をもつ地盤材料の水理特性を定量的に評価するための定水位及び定流量室内透水試験法に関して理論解析を行った. ここでは, 供試体の透水係数のみならず比貯留率も考慮した厳密な解析理論の誘導を行い, 両試験法に対して試験体内の圧力及び動水勾配分布の経時的な変化を表す式を導出した. 定水位法に対しては試験体境界面における流入, 流出量を算出できる式も導出した. これらの解及びシミュレーション結果に基づき両試験法の長短所を分析し, 計測の精度及び特定の試験条件下におけるダルシー則の妥当性について検討した. そして, 難透水性材料であるベントナイト混合土を対象に行ったフローポンプ透水試験の結果より, 同試験法の有効性及び解析理論の厳密性を確認した.
  • 孫 徳安, 松岡 元, 姚 仰平, 石井 啓稔, 一村 政弘
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 437-448
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    K0状態などの異方圧密状態からせん断方向の反転 (圧縮から伸張へ) に伴うダイレイタンシーなどの現象を説明できる関口・太田モデルは我が国で広く用いられている. 一方, 空間滑動面に基づくSMP規準は, 土の破壊規準あるいはせん断降伏規準として広く認められている.本論文では,関口・太田モデルにSMP規準を変換応力の方法を用いて取り入れ, さらに元のモデルの硬化パラメーターεpv (塑性体積ひずみ) のかわりに正負のダイレイタンシー特性を説明できる硬化パラメーターを導入することによって, 初期異方性を考慮した粘土と砂に対する統一的な弾塑性構成式を提案する. 提案モデルによる予測直と軸対称条件下と平面ひずみ条件下での粘土と砂の実測値を比較することにより, 提案モデルは異方圧密土のダイレイタンシー特性を含む変形・強度特性を統一的に表現できることがわかった.
  • 後藤 茂, 田地 陽一
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 449-458
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    細粒分を含む砂地盤に対する原位置凍結サンプリングの信頼性の検討方法を提案した. 細粒分を含む地盤では凍結・融解により採取試料の液状化強度が影響を受けることが懸念されていたが, 凍結融解による液状化強度の変化は凍結時の試料の膨張ひずみと一意的な関係があることが明らかにされた. 今回提案する検討方法はその関係に原位置で試料が経験した凍結膨張ひずみを対比させることを主体にしており, 原位置で経験した膨張ひずみの評価は熱伝導解析による凍結速度の推定や凍結膨張試験による試料の凍結膨張性の推定および地盤内応力と凍結膨張ひずみの連成解析からなっている. また, 実際に行われた細粒分を含む地盤での原位置凍結サンプリングに対して上記の品質評価をおこなった事例も示した.
  • 金谷 守, 國生 剛治, 吉田 保夫, 鳴海 直信
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 459-468
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    著者らは, 重錘に回転を与えて落下させることにより, 落下エネルギーに加えて回転エネルギーも利用することによって, より効率的に砂地盤の締固め改良を図る工法を提案している. 本報告では, 室内の小型模型実験と現地での比較的規模の大きい試験を行って, 重錘に回転を与えた場合と与えない場合の砂地盤の締固め効果に関する比較を行った. 落下試験前後のコーン貫入抵抗値の変化によって締固め効果を比較したところ, 回転を与えた方が抵抗値の増分が大きくなる傾向が得られた. また, 地盤の沈下量についても回転落下の方が大きくなる結果が得られたことなどから, 重錘に与えられた回転エネルギーが砂地盤の締固めに対して有効に作用していることが示された.
  • 猪熊 明, 大山 耕二, 伊野 敏美, 藤井 義文
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 469-479
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, 官民境界と基礎杭によりトンネル幅方向に制約を受けることから採用した異形断面シールドの覆工の設計の考え方, 現場計測結果および周辺地盤への影響に対する予測解析法について報告する. 現場計測では, 作用荷重や周辺地盤の変形などに興味ある結果が得られるとともに, 設計についても今後円形トンネルも含め, シールド工事を行う上での貴重な知見が得られた.
  • 地下石油備蓄串木野基地の事例
    長谷川 誠, 宮下 国一郎, 清水 勝美, 岡本 明夫
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 481-494
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    1997年3月から8月にかけて鹿児島県川内市付近を震源とする群発地震が発生した. 串木野基地においても震度5強~6弱をはじめとした揺れを頻繁に記録した. その間岩盤タンク周辺に設置した間隙水圧計測システムにより岩盤水理に関する貴重なデータを連続して取得することができた. 本報告では, 計測点の岩盤状況を照査し, この地震時に得られた間隙水圧の挙動について検討するとともに, 岩盤タンク設置域の地下水系としての挙動について考察を加え, 地震による岩盤水理挙動に関する知見を示した.
  • 寺本 正, 小池 武, 田村 武
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 495-498
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    トンネル覆工の挙動を見る目的で, 周辺地山とトンネル覆工との相互作用を考慮できる模型実験装置を製作し, 載荷試験を行った. 鋼製の丸棒積層体を用いて地山を模擬した. トンネル覆工には鋼板を用い, その板厚を変化させることで, 覆工剛性の影響を考慮した. 実験結果より, 高い剛性の覆工には大きな曲げモーメントが発生することがわかり, 地盤反力の期待できる地山の場合には薄い覆工の方が有利であることがわかった.
  • 脇田 英治
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 499-504
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    杭基礎の設計を行う場合, 沈下特性を考慮しなければ合理的な設計が困難なケースがある. 過去に実施された杭の載荷試験データを統計処理することにより, そのような場合に適用可能な沈下推定式を提案した. そして, それら推定式を用いた杭基礎の解析・設計法について検討した.
  • 楠見 晴重, 酒井 崇, 西田 一彦, 中村 均史
    1999 年 1999 巻 631 号 p. 505-510
    発行日: 1999/09/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 岩盤不連続面の開口状況が, せん断強度に及ぼす影響について, 人工的に不連続面を作成した岩石供試体を用い, その供試体の不連続面の表面形状を計測することによって, 不連続面のせん断方向における開口状況を定量的に表した. それを修正 Ladanyi 式に組み込むことによって, 開口状況を考慮したせん断強度式を提案した. さらに, 形状計測を行った供試体の一面せん断試験を実施した. その結果,実験値と提案式による計算曲線はよく一致し, 提案式の有効性が認められた.
  • 1999 年 1999 巻 631 号 p. e1
    発行日: 1999年
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
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