土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
個別要素法を用いた不連続性岩盤における亀裂発生・進展のモデル化
中川 光雄蒋 宇静江崎 哲郎
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 1999 巻 631 号 p. 397-410

詳細
抄録

斜面, 基礎, 地下空洞などにおける岩盤の変形や破壊の大部分は, 岩盤中に存在する不連続面の幾何学的分布特性と単一不連続面の力学的挙動特性に大きく支配される. 一方, 不連続性岩盤に立地するこれら岩盤構造物の安定機構は, 既存不連続面の挙動のみならず, 載荷や掘削に伴い新たに発生する亀裂の挙動によっても大きな影響を受けると考えられる. 本研究では, 不連続体解析手法として個別要素法を用い, 既存不連続面のせん断プロセスと共に, せん断や引張による岩石基質部での新たな亀裂の発生および進展のシミュレーションを実現する解析的アプローチを提案する. そして, 幾つかの代表的な問題の理論解析による解との比較によりその妥当性を検証する. また, 不連続性岩盤構造物へ適用してその有効性を示す.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top