抄録
鎌倉市街地の6地点で地震観測を続けた結果, 西御門 (NMD) と御成 (ONR) の2地点は系統的に顕著な上下動を示すことが判明した. NMD地点では上下動と水平動の最大加速度比は平均的に0.75で1を越える時もあり, 卓越周期は上下, 水平ともに0.2~0.3secでほぼ一定している. 一方, ONR地点では最大加速度比の平均は0.70で, 卓越凋期は上下動は0.21~0.26secでほぼ一定しているが, 水平動は0.1~0.6秒で変動ずる傾向が強い. 2地点における上下動増幅の要因を解明するため, 2次元境界要素法による数値解析を行った. その結果, 両地点ともに急傾斜基盤の影響が強いと考えられるものの, 前者には椀形表層地盤の基本振動モードが, 後者には片側開放地盤における Rayleigh 波が関与している可能性が高いことが指摘された.