2000 年 2000 巻 658 号 p. 93-106
地下構造物において地震時に発生する断面力を低減させる方法の一つに構造物と地盤との境界部に低剛性で, 高いせん断変形性能を有する免震層を設置し, 地震時の地盤ひずみを吸収する方法がある. 筆者らはこのような地下構造物の免震設計に適用する免震材料として開発を行ったアスファルト系免震材の材料特性を試験等で把握した. また, 免震効果を数値解析で検討し, 免震層と地盤の剛性比のみならず構造物と周辺地盤の剛性比も免震効果に大きな影響を及ぼすことなどを明らかにした. 実施工に適用する場合を考慮して, 現場実証実験を行い, その施工性についての知見も得た.