土木学会論文集
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閉鎖性海域の富栄養化の可能性と許容される窒素・リンの負荷量に関する研究
松梨 史郎今村 正裕
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2000 年 2000 巻 664 号 p. 11-20

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抄録
閉鎖性海域の水質問題や環境容量を考える上で, 富栄養化のしやすさ, 一旦富栄養化した場合の改善のしにくさ, 環境基準を維持するための許容負荷量の推定, 等の問題点が浮上してくる. 本研究では, まず全国の主な閉鎖性海域における湾の地形や滞留時間, 負荷量等の特性を比較した. 次に湾の平均水深と更新率の積と, 全窒素・全リンの表面積負荷量の関係図において, 全窒素・全リンの物質収支に基づく検討から環境基準濃度を維持するための負荷量曲線を描き, 各湾の富栄養化の特性の相違を比較検討するとともに富栄養化の可能性について検討した. さらに同図を用いて, 全窒素・全リンに関する許容負荷量の推定が可能であることを示した.
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© 社団法人 土木学会
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