土木学会論文集
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都市建設にともなう総物質必要量の定量化と評価に関する研究
住宅地整備のケーススタディ
谷川 寛樹井村 秀文
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2001 年 2001 巻 671 号 p. 35-48

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抄録
マテリアルフロー分析 (MEA) の概念を住宅地に適用し, 住宅地建設における総物質必要量 (TMR) の推計手法の提案と, 実際の住宅団地への適用を行った. 本推計では, 住宅地造成や住宅建築段階で直接投入された建設資材量 (直接物質投入: DMI) に加えて, 造成や資材生産活動に伴い発生した土壌移動や森林伐採量 (隠れたフロー: HMF) を考慮した. ここで, 代表的な建設資材 (鉄, コンクリート, 木材) について, 製品1トンあたりのマテリアルフローを定量化することで, DMI, HMF原単位を作成した. 本研究で構築したTMR推計手法を日本の都市開発の標準ケースを満たす住宅団地へ適用し, 住宅地建設に伴うマテリアルフロー分析を行った. その結果, 低い丘陵地での住宅地建設では, DMI: 54トン/人, HMF: 1, 591トン/人, TMR: 1,645トン/人になることが分かった.
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© 社団法人 土木学会
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