抄録
兵庫県南部地震では, 隣接桁間の衝突によって慣性力が一方から他方の桁に伝達され, 被害をもたらした. このため, 隣接桁間における衝突の影響を考慮した詳細な解析が求められている. 骨組み構造モデルを用いた動的解析では, 衝突ばねを用いて桁間に発生する衝突現象を再現できると言われている. 本論文では, 衝突ばねと桁をモデル化した弾性棒から成る解析モデルを用いて, 地震時に想定される桁間の衝突や追突など3種類の状態に対する解析をおこなった. この結果, 衝突ばねを用いることにより, 弾性体の衝突現象を精度よく再現できることが分かった.