土木学会論文集
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2001 巻, 675 号
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  • 西村 宣男, 秋山 寿行, 亀井 義典
    2001 年2001 巻675 号 p. 1-14
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    高力ボルト摩擦接合継手の設計法・施工法に関する種々の検討は, 実務施工に関連してその都度実施されてきたが, 道路橋示方書の規定を満たすことの確認に止まり, 合理化に向けての系統的な検討は行われてこなかった. 最近, 鋼橋の合理化設計に関連して, 高力ボルト摩擦接合継手の設計の良否が鋼橋の経済性に大きな影響を与えることが認識され, 継手の設計法の見なおしを目的とした研究が行われるようになってきた. 本稿では最近10年間における高力ボルト摩擦接合継手に関する研究動向を概観し, 設計法の合理化に向けての方向性を提言する.
  • 地震工学委員会レベル2地震動研究小委員会
    2001 年2001 巻675 号 p. 15-25
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 袁 鴻, 呉 智深, 吉沢 弘之
    2001 年2001 巻675 号 p. 27-39
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    連続繊維シート等の補強材とコンクリートの接着界面の応力伝達特性は, それらにより補強された構造物全体の構造性能に大きな影響を与える. 特に, 接着界面の剥離進展により, 補強された構造物の耐荷力や変形性能を大きく低下させることがあるため, 接着界面のせん断変形挙動および剥離現象の解明は重要な問題となっている. 本研究では, 幾かの簡易な線形・非線型式を想定した場合の接着界面の局所せん断応力τと相対変位δの関係に対して, 接着界面のせん断応力分布および補強材のひずみ分布に関する理論式を剥離破壊エネルギーの概念を用いて系統的に導いた. また, 最大剥離荷重, せん断応力の有効伝達長さ, 剥離の生成・進展に関する検討を行い, 界面せん断伝達メカニズムを解明した.
  • 吉崎 浩司, Thomas D. O'ROURKE, 濱田 政則
    2001 年2001 巻675 号 p. 41-52
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    地震時の大規模地盤変位により, 埋設配管系の曲管部は大きな変形を受ける可能性がある. 本論文では, 中心角が45, 22.5, 11.25度の曲管について面内曲げ実験を実施し, 内曲げおよび外曲げ方向の極限状態までの変形特性を明らかにすると共に, シェル要素を用いた有限要素解析がひずみ30%レベルまで有効であることを確認した. 更に筆者らの提案した解析モデルにて, 中心角の浅い曲管を有する口径300mmの埋設配管系の試解析を実施し, 大規模地盤変位に対する中心角と発生ひずみの関係について検討を行った.
  • 金 仁泰, 山田 健太郎, 貝沼 重信
    2001 年2001 巻675 号 p. 53-62
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    作用応力に対して斜めに溶接欠陥を有する溶接継手の疲労挙動を検討するために, 作用応力の直角方向に対して0, 15, 30度傾いた未溶着部を有する突合せ溶接継手の引張疲労試験を行なった. 疲労き裂は未溶着部と同一面で板厚方向に進展し, 板厚貫通後, 作用応力に対して直角に進展した. また, 未溶着部が0, 15, 30度傾いても, ほとんど疲労寿命は変化しなかった.
  • 片岡 俊一, 大町 達夫
    2001 年2001 巻675 号 p. 63-71
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文では, 盆地内のやや長周期地震動を簡便に推定する手法を提案する. ここで提案する手法は, 盆地内のやや長周期地震動は震源から到来する地震動と, 盆地境界部で生成される盆地生成表面波とで構成されるとし, 前者の地震動は平行成層モデルで求め, 後者は盆地境界におけるエネルギー流量の保存則を用いて推定するものである. 本論では, まず推定手法の説明を行い, 次に単純な形状をした盆地モデルに提案手法を適用し, 三次元境界要素法の計算結果と比較することで手法の妥当性を示す. さらに, 兵庫県南部地震を対象に, 関西地震観測研究協議会の福島観測点および尼崎観測点における地震動を推定し, 観測記録と比較することで, 提案手法が実地震にも適用可能であることを示す.
  • 佐藤 弘史, 間渕 利明, 圓林 栄喜, 香月 智, 石川 信隆, 若林 修
    2001 年2001 巻675 号 p. 73-85
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 逆L型PRC製落石覆工の落石衝突位置, 衝突方向, 水平変位の有無, 接合形式が終局限界に及ぼす影響を調べるため, 重錘落下漸増繰り返し衝突実験によって実験的に検討したものである. すなわち, 逆L型PRC製落石覆工の1/4模型に対し, 重錘衝突位置 (柱直近, 1/4L点, 中央, 3/4L点), 重錘衝突方向 (垂直および60°斜め方向), 山側擁壁部の水平変位の有無, 接合形式 (逆L型, 全剛接型) が終局限界に及ぼす影響について, 重錘落下漸増繰り返し衝突実験によって調べたものである. その結果, 十分なせん断補強筋が配筋されている場合には, ロックシェッド模型が破壊に至る重錘の限界高さは載荷位置がはり中央から柱に近づくにっれ大きくなること, 柱直近載荷ではりのせん断破壊となったが脆性的な破壊とならず, はり1/4L点, 中央, 3/4L点載荷では曲げ破壊が卓越することなどが認められた.
  • 小山内 政廣
    2001 年2001 巻675 号 p. 87-97
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    この研究レポートは, いままでの継ぎ目構造の力学的理論等を取り入れて, 新工法を研究・開発し, その構造概要及び試験成果等を記述している. 多種試験・試行を行なった結果, ほぼ全工法で現行の普通継ぎ目より, 保守の軽減が期待されることを確認した. また, その中でも経費・保守面で最も優位な「道床ゴムチップ混合工法」を再調査することとした. その調査内容は, ゴムチップの形状とバラストに対する配合割合等の最適化を把握するための室内試験と軌道狂い進みや各振動試験などを営業線内で行った. その結果も良好な結果が得られ, 現在では他JR社や各私鉄でも「道床ゴムチップ混合工法」が本格的に実施工されている.
  • 越峠 雅博, 運上 茂樹, 足立 幸郎, 長屋 和宏
    2001 年2001 巻675 号 p. 99-112
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    橋梁の大地震時のフェイルセーフ構造の一つである落橋防止装置は, 緩衝機能を有することが求められている. このような緩衝機能を有する構造の一つとして, 円筒型のゴム製緩衝装置がある. 円筒型ゴム製緩衝装置に圧縮変位を作用させるとある変位でゴムに座屈を生じることから, 荷重-変位特性を弾塑性型とすることが可能であり, エネルギー吸収効果に優れた緩衝装置として応用できることが期待される. 本論では, 円筒型ゴム製緩衝装置に着目し, 桁の衝突時における衝撃緩衝効果を把握することを目的として小型模型橋梁を用いた振動台実験を行った. また, 円筒型ゴム製緩衝装置の力学モデルを開発し, 模型実験の衝突挙動の再現性について動的解析により検証し, さらに落橋防止装置の設計方法について検討した.
  • 佐藤 忠信, 室野 剛隆
    2001 年2001 巻675 号 p. 113-123
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ウェーブレット変換を利用することにより, 地震動の位相情報をベースとして地震動をシミュレーションする手法を開発した. ウェーブレット係数が与えられれば, ウェーブレット逆変換を行うことにより地震動がシミュレートできるので, 地震動の位相スペクトルから地震動のウェーブレット係数が解析的に求められることを示す. Meyer のウェーブレットを用いると, ウェーブレット変換の各スケールに対して定義される周波数帯域上で, ウェーブレット係数を未知数とする実数係数の連立方程式が誘導できるので, 位相情報のみでウェーブレット係数の相対的な大きさが決定される. 絶対的な大きさは各スケール上での波動のエネルギー量を与えることにより決定する. 本手法の有効性は観測波をシミュレーションすることで検証した.
  • 渡邊 学歩, 川島 一彦
    2001 年2001 巻675 号 p. 125-139
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    兵庫県南部地震では, 隣接桁間の衝突によって慣性力が一方から他方の桁に伝達され, 被害をもたらした. このため, 隣接桁間における衝突の影響を考慮した詳細な解析が求められている. 骨組み構造モデルを用いた動的解析では, 衝突ばねを用いて桁間に発生する衝突現象を再現できると言われている. 本論文では, 衝突ばねと桁をモデル化した弾性棒から成る解析モデルを用いて, 地震時に想定される桁間の衝突や追突など3種類の状態に対する解析をおこなった. この結果, 衝突ばねを用いることにより, 弾性体の衝突現象を精度よく再現できることが分かった.
  • 川島 一彦, 渡邊 学歩
    2001 年2001 巻675 号 p. 141-159
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, 強震動を受け斜橋が水平面内で回転する現象を, 桁間連結装置の設置方向の影響に重点を置いて, 非線形動的解析に基づいて解析したものである. 解析対象としたのは斜角50度で3径間連続橋1連と単純橋2連からなる3連の斜橋であり, これに対して橋台と桁, 相隣る2連の桁間の衝突, 3種類のケーブル式桁間連結装置の拘束を見込んで解析を行った. 解析の結果, 支承線に平行方向に桁間連結装置を設けることにより桁の回転を有効に拘束できることが分かった.
  • 佐藤 忠信, 梶 啓介
    2001 年2001 巻675 号 p. 161-170
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    構造システム同定にモンテカルロフィルタを適用するための基礎的な問題点を明かにするとともに具体的な構造系を用いて問題点の解決法を提示する. モンテカルロフィルタではシステムの不確定性を表現する確率特性と観測ノイズを規定する確率特性の両者を与えなければならないが, これらの特性を観測値のみから決定する方法論を構築した. まず, モンテカルロフィルタの確率特性を規定する最適なパラメータを用いると構造動特性を安定に同定できることを示す. 次に, 適応型モンテカルロフィルタを開発し, 非定常な動特性を有する構造系の同定が行えることを示す. さらに, 常時微動計測結果を用いて3層実大鉄骨フレーム構造物の動特性をモンテカルロフィルタにより同定する.
  • 岡井 大八, 西崎 丈能, 矢納 康成, 後藤 洋三, 松田 隆
    2001 年2001 巻675 号 p. 171-190
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    兵庫県南部地震の断層線から約26kmの地点にあるLNG貯槽で, 周辺地盤と貯槽の加速度, 杭のひずみなど, 計67チャンネルの観測記録が得られた. 地盤の最大加速度は246Gal, 杭頭付近の最大ひずみは357μに達し, いわゆるレベル1相当の地震力であった. 観測記録の分析から, 貯槽と杭の最大応答はS波の主要動部分で生じていること, 工学的基盤の入力に対する貯槽の加速度応答倍率は設計で想定された値以下であること, 貯槽から基礎に作用する水平慣性力は群杭と基礎スラブに約1/2づつ分担されて地盤に伝わること, 貯槽周辺の表層地盤は比較的低い振動数域の地震動を増幅するが, 貯槽本体が応答するやや高い振動数域については非線形応答によって地震動を減衰する免震作用をもつこと, 等が明らかになった.
  • 副田 悦生, 玉井 秀喜, 田中 昌廣, 竹澤 請一郎, 山田 雅行
    2001 年2001 巻675 号 p. 191-199
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    大阪平野西部に位置する南港地点における兵庫県南部地震時の後続波について, 水平アレーによる実測記録 (主にUD成分) に基づいて粒子軌跡, 到来方向, 位相・群速度の検討を行った結果, 北~北西から到来する Rayleigh 波を主体とする2つの波群を検出することができた. 1つの波群は時刻35~50秒付近にあり, 周波数0.15~0.30Hzの成分が卓越し, もう一つは60~75秒付近にあり, 0.30~0.60Hzの成分が卓越するものであった. 大阪平野西部の地盤構造から計算された Rayleigh 波の理論分散曲線との比較からも, これらの2つの波群が卓越することを説明できた.
  • 大島 俊之, 三上 修一, 山崎 智之, 丹波 郁恵
    2001 年2001 巻675 号 p. 201-217
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, 橋梁維持管理システム (Bridge Management System, BMS) の一部としての橋梁の点検評価の問題を検討している. 橋梁の各部材に対する点検員の判定結果に基づいて, 橋梁全体の総合健全度を評価する手法としての加重平均法 (重み付き平均法) を提案している. またこの重み係数の決定においては損傷要因の分析, 自然環境及び交通環境の影響を無視できないので, これらの影響について検討している. 更にエキスパートの総合判定のばらつきの影響や耐震性を考慮に入れた健全度評価の方法についても検討している.
  • 島ノ江 哲, 長谷川 恵一, 川島 一彦, 庄司 学
    2001 年2001 巻675 号 p. 219-234
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, 地震時に衝突力を緩和するために桁間に設置するゴム製緩衝装置の動的特性を衝突実験装置を用いて検討した結果を報告するものである. 緩衝装置は地震時に繰り返して衝撃的な地震力を受けるが通常のゴム支承等で用いられる8~15MPaの面圧に比較するとはるかに大きな面圧を受ける. このため, 重量と速度をコントロールして供試体に衝突できるように設計された衝突実験装置を用いて, 天然ゴムと高減衰ゴムを用いて作成した3種類の緩衝装置模型に対する衝突実験を行った. これより, 緩衝装置のエネルギー吸収率や衝突力に及ぼす衝突速度, 台車重量, 衝突前のエネルギー等の影響に関して検討した.
  • 川島 一彦, 永井 政伸
    2001 年2001 巻675 号 p. 235-250
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文では, 免震支承で支持された橋梁に対する橋脚系じん性率と橋全体系じん性率の違いを明らかにし, これが免震設計に用いる荷重低減係数に及ぼす影響を線形・非線形動的解析に基づいて検討した. この結果, 橋脚系じん性率を用いると荷重低減係数を過大評価するが, 全体系じん性率を用いれば, 荷重低減係数の推定精度はかなり改善されることを明らかにした. また, 免震支承および橋脚がともに塑性化するような場合の等価線形化法の適用性についても検討した.
  • 穴見 健吾, 三木 千寿, 山本 晴人, 樋口 嘉剛
    2001 年2001 巻675 号 p. 251-260
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    溶接継手部の疲労強度特性について, 鋼材強度依存性および継手寸法依存性について多くの疲労試験結果を整理することにより検討を行い, 鋼材が高強度化するに伴い, 設計上より疲労に対する配慮, 強いては疲労強度を向上させる必要があることを示した. 更に代表的な止端部処理であるTIG処理, グラインダー処理, ハンマーピーニング処理について, その効果を検討するとともに, その効果の鋼材強度依存性, 及び継手寸法依存性についても検討を行った.
  • 丸山 喜久, 山崎 文雄, 本村 均, 浜田 達也
    2001 年2001 巻675 号 p. 261-272
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    日本道路公団では, 1995年兵庫県南部地震以降, 地震発生直後に地震情報を集めて効果的な地震時通行規制を行うことを目的とし, 高速道路料金所の管理事務所内に新型地震計を増設し, 現在, 沿線約20kmに1ヶ所の割合で設置されている. しかしながら, この地震計の数は, 高速道路全体の地震動分布を把握するのに充分であるとはいいがたい. そこで本研究では, 常時微動と地震動の水平鉛直スペクトル比 (H/V) が良く似た振幅形状を示すことを利用して, 近傍の地震記録と常時微動観測結果のみから地震動推定を行い, 実測値と比較してその精度を検証した. この方法を利用することで, 高速道路に沿った連続的な地震動分布の推定が可能になると期待される.
  • 竹本 憲介, 圓林 栄喜, 香月 智, 石川 信隆
    2001 年2001 巻675 号 p. 273-286
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, ボンドPCはりおよびアンボンドPCはりの衝撃破壊挙動を把握するため, まず静的載荷実験, 繰り返し載荷および単一載荷の重錘落下衝突実験を行い, その破壊形態, 重錘衝撃力, 支点反力および変形性能について考察を行った. 次に, 重錘の初速度による運動量を力積に変換した荷重を入力することにより, 簡易なはり要素モデルを用いた重錘落下衝突解析法を開発し, 単一載荷衝突実験のシミュレーション解析を行ったものである.
  • 海老澤 健正, 松本 高志, 堀井 秀之
    2001 年2001 巻675 号 p. 287-296
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では延性・脆性の二材料を用いた複合構造物の最適構造形式 (形状と材料配置) を定量的に決定することを目的としている. まず, 一定の荷重条件・境界条件のもとで複合構造物全体のエネルギー吸収能を目的関数として最大化する最適化問題の定式化を行い, 滑降シンプレックス法および遺伝的アルゴリズムを用いて最適化を行った. 次に, 最適化手法により得られた複合構造形式の形状と材料配置について考察を行い, 自律分散的手法における材料配置に関する局所ルールを仮定した. 仮定された局所ルールによる自律分散的手法を用いて複合構造物の構造形式を決定し, 最適化手法によるものと比較する事によりその妥当性を検討した.
  • 田中 秀明, 森下 政浩, 伊藤 孝, 山口 弘
    2001 年2001 巻675 号 p. 297-312
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では, 鉄筋コンクリート防護構造物の耐爆設計法及び耐爆性評価法の精度向上に資するため, 爆発を受ける鉄筋コンクリート版の損傷に及ぼす爆発位置の影響を実験的に検討した. 特に, 接触爆発による損傷を基準として, 近接爆発及び穿孔爆発により生じる損傷の評価を行った. 試験体には鉄筋コンクリート正方形版を用い, 3種の重さの高性能爆薬ペントライトを試験体の近接位置, 表面または穿孔内で爆破させて行った. 試験後, 試験体に生じたクレータ, スポール, 貫通孔, ひび割れなどに着目して損傷を詳細に検討した.
  • 後藤 芳顯, 〓 暁松, 山口 栄輝
    2001 年2001 巻675 号 p. 313-330
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    橋軸方向地震力を受ける逆L形橋脚では, その非対称性より, 脚柱頂部に水平力とともにねじりモーメントが作用すると考えて, 復元力特性が検討されている. しかしながら, 高架橋全体をシステムとしてとらえると, 2個の不動ヒンジ支承で上部構主桁が逆L形橋脚の横ばり上で支持されていることと, 主桁の水平面内曲げ剛性が非常に大きいことにより, 橋軸方向地震力に対して橋脚柱のねじれはかなり拘束されることが判明した. したがって, 逆L形単一橋脚モデルとしては橋脚横ばりの水平面内回転を拘束したモデルの精度がよい. さらに, 横ばり剛性が大きい場合はT形単一橋脚モデルでも十分である. ここでは, 最大応答変位算定における上記2種類の単一橋脚モデルの精度評価式ならびに, 構造上重要な2個の不動ヒンジ支承の反力算定式も示した.
  • 原田 政彦, 上腰 正人, 梶川 康男
    2001 年2001 巻675 号 p. 331-341
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    耐力不足となっている既設橋梁の補強工法として, 外ケーブルプレストレス工法が注目されている. その簡素な構造からプレストレストコンクリート橋では実績が多いのに対して, 鋼橋での実績はまだ少ない. その要因として, 設計手法が確立されていないことが挙げられる. そのため, 鋼橋における外ケーブルプレストレス工法の構造特性を把握するとともに, 設計計算上の仮定とモデル化が必要となってくる. そこで本研究では, 外ケーブルプレストレス工法によって補強される既設橋梁を対象に, 実験的, 解析的に, 耐荷性と耐久性の面での補強効果を確認するとともに, 各主げた間でのプレストレス荷重の分担, 解析手法について検討を行った結果を報告するものである.
  • 紫桃 孝一郎, 上東 泰, 長谷 俊彦, 一宮 充
    2001 年2001 巻675 号 p. 343-350
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    鋼橋の合理化構造の代表例である少数主桁橋においては主桁の大断面化が著しいため, 全断面高力ボルト継手は添接部が大型化するとともに高力ボルト本数が増加する, 一方, 全断面溶接継手には施工能率が低いという課題があり, 現場継手の合理化が望まれている. 著者らは, フランジを溶接接合, ウェブを高力ボルト接合という併用継手により合理化が図れると考えたが, 合理的な施工を考慮した設計法が確立されている訳ではない. 本報告は, フランジ溶接時のウェブ高力ボルトの先締めがすべり耐力に及ぼす影響に着目して, 模型試験体を用いた静的載荷実験とFEM解析を実施し, 併用継手の設計・施工法について検討したものである.
  • 岡澤 重信, 寺澤 大樹, 池田 清宏, 寺田 賢二郎
    2001 年2001 巻675 号 p. 351-354
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    引張鋼材の形状に起因する分岐不安定メカニズムの相違が, くびれ挙動における2種類の形状効果を生み出すことを示し, その効果が機械的性質を評価する際の優位な影響因子であることを明らかにする. 日本工業規格 (JIS) に沿った形状の引張試験片が用いられている現状において, 本研究で示したこのような形状効果に対する考察は, 機械的性質の評価法に対して新たな知見を与えるものである.
  • 頭 井洋, 岩本 政巳, 藤野 陽三
    2001 年2001 巻675 号 p. 355-358
    発行日: 2001/04/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
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