2001 年 2001 巻 679 号 p. 33-45
近年, 鋼橋の合理化を目的とした技術革新が行われている. 鋼橋の主構造の合理化については, 省力化桁や少数主桁橋と呼ばれる橋梁形式とすることで相当な進展を図ることができる. しかし, 少数主桁橋等の場合には, プレストレストコンクリート床版が一般的であり, 床版のコストアップは否めない. そこで, 現場施工のより一層の省力化と経済性を追求したグラウト充填型せん断キー構造の接合部を有するプレキャストPC床版を用い, 併せて新しい橋軸方向のプレストレス導入工法を開発した. 実用化にあたっては, 種々の試験を行い, その結果を設計に反映させた. さらに現場計測を行い, 設計・施工法の妥当性を確認した.