2001 年 2001 巻 680 号 p. 233-243
本研究は, 種々の細粒分含有率からなる室内配合及び不撹乱試料を用いて, 一連の単調及び繰返し試験を行ったものである. まず, 細粒分含有率約15%を境に砂粒子が骨格を成す領域と, 細粒分がマトリックスを構成する領域の識別を行った. さらに細粒分が主体となる領域において, 粘土分含有率15%付近で単調せん断挙動に顕著な違いが認められたので, これらの3つの領域において挙動の分類を行った. 非排水せん断繰返し三軸試験もこれらの領域で顕著な違いが認められ, 砂粒子が骨格を形成する試料では明確な液状化が観察されたのに対し, その他の2つの領域の試料は有効応力が完全には消失せず延性的な挙動を示した. また, 細粒分が非活性の場合には液状化を起こすことが分かった.