2001 年 2001 巻 682 号 p. 15-23
格子モデルを用いる解析においては, 個々のラティス要素の特性が評価される. 各ラティス要素はその配置に依存した方向性を有し, 見かけの強度や靭性にばらつきを生じさせ, 部材全体の挙動にも影響を及ぼす. 本論文では, 分布ひび割れモデルに基づいた Rigid-Body-Spring Network を提案し, 均質材料としてのコンクリートのひび割れ進展解析 (モードI) を行い, 実験結果との比較検討を行った. その中で, ヴォロノイ分割による離散化手法を用いた場合でも, セルの大きさや形状に依存することなく, ひび割れの発生による局所的な消散エネルギーが一定となることも示した.