2001 年 2001 巻 693 号 p. 61-72
大口径・大深度山岳立坑の坑底連接部においてNATMが採用された. その設計・計測方法を紹介するとともに, 計測結果に基づいて設計手法の妥当性と地山挙動の評価をおこなった. その結果三次元有限要素法や各種原位置・室内試験を利用した設計手法の妥当性と計測の有効性が確認された. また立坑におけるショートステップ工法とNATMは力学的に本質的な違いがないこと, 一次覆工の変形により壁面近傍の一部が安定化すること, 連接部では立坑壁面から数m手前で水平坑の変位が最大になり, 水平坑側壁への荷重増加が大きいこと, などの知見を得た.