土木学会論文集
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天然ゴム支承の低温耐候性に関する研究
杉本 博之溝江 実山本 吉久池永 雅良
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2001 年 2001 巻 693 号 p. 73-86

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抄録

阪神淡路大震災を契機に, 橋梁の耐震性向上に寄与するゴム支承は, 長期耐久性にも優れることから, 全国的規模で採用されている. しかし近年寒冷地における一部のゴム支承に表面き裂が発見された. このような寒冷地における耐候性に関する研究は少なく, ゴム支承の寒冷地での採用に伴い, 低温耐候性は解明すべき課題である. 本研究では, 被覆ゴム部のき裂の発生再現実験により, 低温環境下でのオゾン劣化によるき裂の発生メカニズムを解明した. そして, それらの防止方法と低温耐候性評価方法を提案し, その信頼性について屋外暴露試験によって確認した. さらに, き裂による支承機能への影響について, FEM解析と低温環境下での力学的特性を実験的に調査研究し, 寒冷地での天然ゴム支承の実用性を確認した.

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