抄録
大型供試体 (径300mm, 厚さ100mm) を用いて, 高有機質土の寸法の違いによる圧密特性の相違, 鉛直・水平方向の透水異方性, プレロード後の二次圧密特性を評価した. 一連の試験には, 圧密リングの周面摩擦の評価や, 水平方向圧密係数の評価が可能な全自動大型特殊圧密試験機を用いた. その結果, 大型供試体による試験結果は, 乱れや不均質性の影響が小さく, データの信頼性が高く評価出来ることがわかった. また, 高有機質土の圧密係数に鉛直, 水平で顕著な異方性がみられること, プレロード除荷後の二次圧密係数は, プレロード荷重を除荷時の1.5倍以上にすることにより, 正規圧密状態の1/10前後に低減できることを示した.