土木学会論文集
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室内ベンダーエレメント試験によるせん断弾性係数Gの評価
川口 貴之三田地 利之澁谷 啓佐野 信房
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2001 年 2001 巻 694 号 p. 195-207

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抄録
粘性土を用いたベンダーエレメント試験において, 送信波の波形および周波数, 伝達距離の違い等が受信電圧時刻歴に及ぼす影響やせん断弾性波到達の見極めを困難にする“near-field-effect”の特徴について検討した. この結果から, せん断弾性波の伝達時間測定方法は送信開始時とせん断弾性波の到達開始時とを結ぶ“start-to-start”とすべきであることを示し,“near-field-effect”を見極めるために, 試験時には複数の異なる波形および周波数の送信波を用いるべきであり, 所定の圧密応力に達するまでの複数の応力点において試験を行うべきであることを提案した. また, 本文で提案した方法を適用して得られた低深度の自然堆積粘土のGは原位置弾性波速度探査試験より得られたGfとの対応関係も良いことを示した.
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© 社団法人 土木学会
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